近代能楽用語索引Index of Nō-related Terms in Modern Texts

近代芸談における技芸用語

主にシテ方の技芸にかかわる用語の索引。姿勢、視線などの重要と思われるトピックのほか、『能楽大事典』(筑摩書房)に立項される技術用語を対象としました。同表記・別意味の語を別に立項した場合(例:「運び」を歩き方と謡い方で別立項)も、逆に同意味・別表記の語をまとめて立項した場合(例:眼、目、目玉)もあります。

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なびき【ナビキ】

観世左近『能楽随想』(1939)
  • 99[「藤戸」の「謡ひ方注意」]「忘れぬよりは思ひなれ」はマハシが二つありますので両方のマワシが同じ扱ひにならぬ様変化をつけて謡ふのであります。初めの分は上音で出てナビキのうちに浮かせ、次のはイロマワシですから、あたまで浮かしてイロを謡ひます。「濁る心の罪あらば」の罪のツを抑へ、あらばのアはハツキリとアタリを謡ひます。
  • 99「忘れぬよりは思ひなれ」はマハシが二つありますので両方のマワシが同じ扱ひにならぬ様変化をつけて謡ふのであります。初めの分は上音で出てナビキのうちに浮かせ、次のはイロマワシですから、あたまで浮かしてイロを謡ひます。