なびき【ナビキ】
観世左近『能楽随想』(1939)
- 99[「藤戸」の「謡ひ方注意」]「忘れぬよりは思ひなれ」はマハシが二つありますので両方のマワシが同じ扱ひにならぬ様変化をつけて謡ふのであります。初めの分は上音で出てナビキのうちに浮かせ、次のはイロマワシですから、あたまで浮かしてイロを謡ひます。「濁る心の罪あらば」の罪のツを抑へ、あらばのアはハツキリとアタリを謡ひます。
- 99「忘れぬよりは思ひなれ」はマハシが二つありますので両方のマワシが同じ扱ひにならぬ様変化をつけて謡ふのであります。初めの分は上音で出てナビキのうちに浮かせ、次のはイロマワシですから、あたまで浮かしてイロを謡ひます。