みだれあし【乱れ足】
喜多実『演能手記』(1939)
- 126ただ今度の乱は、父の一生、何十度かの乱の内の最高のものではあり得ない。これは腰とか膝とかの強靱さを失つて来た老境の如何とも為し得ないところである。然しただ一歩の乱足、一行の流足だけでも、その無比の絶技を認めることが出来ると思ふ。