近代能楽用語索引Index of Nō-related Terms in Modern Texts

近代芸談における技芸用語

主にシテ方の技芸にかかわる用語の索引。姿勢、視線などの重要と思われるトピックのほか、『能楽大事典』(筑摩書房)に立項される技術用語を対象としました。同表記・別意味の語を別に立項した場合(例:「運び」を歩き方と謡い方で別立項)も、逆に同意味・別表記の語をまとめて立項した場合(例:眼、目、目玉)もあります。

一覧へ戻る

わる【ワル】

観世左近『能楽随想』(1939)
  • 130「たなびく横霎の金色に匂ふよそほひは」は普通なれば本地二聯に作曲する所であるが、それでは余りに平凡であるし、また此の句が此の小謡の眼睛ともいふべき部分であるから、少しく技巧をこらして、トリ・本地・片地の三聯に割り附け、観世流独特の甲グリを用ひて作曲して見た。拍子当りは少し難しい。次の通りである。