間狂言台本の流派間の比較研究(2025~27年度)
- 研究代表者:永井猛(米子工業高等専門学校名誉教授)
- 研究分担者:稲田秀雄(山口県立大学名誉教授)
- 研究分担者:伊海孝充(法政大学文学部教授)
【研究計画】
鷺流と同様に、江戸初期の間狂言台本が不足していた和泉流だが、正保和泉本の出現により、一気に江戸初期の様子が分かり始めた。ただ、写真だけでは研究資料としては使いにくいので、翻刻本文を作成していきたい。
正保和泉本は全5冊あるが、まず最初に稀曲を含む第5冊目(82曲所収)を翻刻してみたい。この冊には寛永虎明本・万治虎明本との共通曲が50曲、宝暦名女川本との共通曲が25曲、重ならないものが〈虎送〉〈恋松風〉など23曲ある。重なる曲は内容の比較を通して、重ならない曲はその有無の理由を探ることによって、各流派の特徴が浮かび上がるのではと考えている。正保和泉本と大蔵虎明筆の台本との共通曲が多い理由など追及すべき点は多い。能の上演状態なども含め、流派間の間狂言の違いなどを割り出していきたい。上演記録、名寄、書上の調査、埋もれている間狂言資料の発掘にも心がけたい。
