拠点概要
野上記念法政大学能楽研究所は、2013年度に文部科学省の定める共同利用・共同研究拠点「能楽の国際・学際的研究拠点」に認定されました。これは日本の学術研究の基盤強化と更なる発展のため、分野ごとに研究推進の核となる大学を共同利用・共同研究拠点として認定し、その研究基盤の整備を目指した制度です。能楽研究所は1952年の設立以来、古典籍を中心とする貴重資料の収集に努め、原則としてそのすべてを公開してきました。また、国内外の研究者や能楽の実演者とのネットワークを築きつつ、能楽に関わるあらゆる分野で研究の成果を積み重ねてきました。
本拠点は、こうした研究蓄積をもとに、国内外のより多くの研究者に、広く研究の場と機会を提供し、能楽の国際的・学際的研究の一層の推進をはかることを目的としています。
拠点の概要
国際・学際的視野による能楽研究を確立するため、国内外の研究者と共同して、豊富な文献資料に基づく実証的研究を進めるとともに、総合芸術としての能楽に対応した多様な視点による新たな研究の創造、国際的研究に向けた方法論の共有をめざします。
上記の目的のために、拠点では以下の二つの柱に沿って【拠点主導型共同研究 】と【 公募型共同研究 】の研究活動をおこなっていきます。
1)文献資料に基づく能楽の総合的・学際的研究: 能楽研究の基礎を強化し、かつ新たな学術的領域の開拓をめざして、文献資料に基づく共同研究を行う。
2)新たな視点による国際・学際的能楽研究: 国内外の多分野の研究者との共同研究により、比較演劇的視点やパフォーマンス・スタディ等の成果をとりいれた新しい能楽研究を進めるとともに、動作分析、音楽情報学、経営学等々の新しい視点によって、能楽および能楽界を構成する諸要素を解明していく。まったく新しい視点や組み合わせの共同研究も歓迎する。
【 拠点主導型共同研究 】
能楽研究所が中心となり、国内外の研究機関・研究者と連携し、研究チームを組織して
おこなう共同研究。
【 公募型共同研究 】
研究テーマを広く公募し、学外の研究代表者が複数の研究者と研究チームを組織して
おこなう共同研究。