謡本版面の深層学習による翻刻と分析(2025~27年度)
- 研究代表者:藤田悟(法政大学情報科学部ディジタルメディア学科教授)
- 研究分担者:伊藤克亘(法政大学情報科学部ディジタルメディア学科教授)
【研究目的】
能楽の謡本は、くずし字で書かれた本文と節記号で構成されていて、文字が連続して書かれているくずし字認識の難しさと、流派による異なる節記号の認識の難しさにより、精度の高い自動翻刻が実現されていない。自動翻刻が実現できれば、同じ謡に対する複数の流派や時代の違いによる節の比較が容易になり、能楽の研究を加速できると考える。研究代表者は、深層学習を用いて古典籍を翻刻する研究を進めており、この翻刻技術に対して、能楽の謡本に現れる文字と節記号を追加学習することで、謡本の高度な自動翻刻を実現して、広く能楽の研究に貢献することを目標に研究を進めたいと考える。学習を行うためには、豊富な謡本を所蔵する貴能楽研究所の協力が不可欠であり、本共同研究を申請する。