敷地物狂(しきじものぐるい)
加賀国須河の何某の子息、松若は、比叡山で学問を極めた後に帰郷するが、もはや父母の姿は無い。そこで別れた日を命日と定め、敷地の宮で一七日の説法をおこなう。そこに薦を携えた狂女が現れ、親子の情を説く説法に心動かされ、自身にとっての宝である薦を布施として差し出す。松若が薦を解いてみると、そこには幼い自分が書き残した文が巻かれていた。松若はこの狂女こそ母であると悟り、二人は涙ながらに再会を喜ぶ。
加賀国須河の何某の子息、松若は、比叡山で学問を極めた後に帰郷するが、もはや父母の姿は無い。そこで別れた日を命日と定め、敷地の宮で一七日の説法をおこなう。そこに薦を携えた狂女が現れ、親子の情を説く説法に心動かされ、自身にとっての宝である薦を布施として差し出す。松若が薦を解いてみると、そこには幼い自分が書き残した文が巻かれていた。松若はこの狂女こそ母であると悟り、二人は涙ながらに再会を喜ぶ。