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能の「ことば」オンラインリソース集

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梗概

薄(すすき)

① 諸国を巡礼する僧が、近江国の長命寺に札を打ち、夕暮れになったので宿を借りようとする。
② そこへ女が現れ、今日は供養の日であるので、宿を貸そうと声を掛ける。女は草深い山陰の崖づたいへ僧を導く。
③ 女は墓を示して、経を読んでほしいと願う。僧が墓の主を尋ねると、阿弥陀寺の登蓮法師という、勅撰集にも名の見える者の墓であると答える。女の身で法師の供養を願うわけを僧が問うと、女は物語を語り始める。
④ 昔、雨の夜に「ますほの薄」の話を聞いた登蓮が、その話を知る人の住む摂津国渡邊へ蓑笠の姿で急ぎ向かい、無事に薄のさまざまを習い尽くした話を語る。そして女は、今はその物語を知る人も訪ねる人もいないので、女に変じて現れたと明かし姿を消す。
⑤ 僧の前に里人が現れ、「ますほの薄」の物語を語り、さらなる供養を勧めて立ち去る。
⑥ 僧は、先ほどの女が薄の精であると思い、夜になると供養をおこなう。
⑦ 夜更けに薄の精が、薄の蔭から美しい姿を現し、供養に感謝をする。
⑧ 薄の精は、「ますほの薄」の名前の由来や特色を語り舞う。
⑨ 薄の精は極楽の歌舞の菩薩の舞を真似て、舞を舞う(「舞」)。
⑩ 秋の夜、嵐は笛、谷水は鼓、峰の松風は琴、時雨は琵琶、湖の波は太鼓の音のように響きわたり、やがて薄の精は消え失せていった。