WORDS of NOH Online Resources

能の「ことば」オンラインリソース集

曲名一覧へ戻る

梗概

珠取(たまとり)

① 五条玉取の長者の家来が登場し、長者の命で住吉明神へ参詣に向かう。家来は、近江の竜が洞の貧しい女を連れて住吉を訪れる。
② 家来の前に住吉社の宮守の老人が現れる。
③ 老人は貧女に立ち去るように声を掛ける。女が神の恵みを頼み訪れたと答えると、老人は与える福はないと言う。
④ 家来は、老人がそこまで言うわけを尋ねる。すると老人は父母の恩の大切さを語り、中国の故事を引き、釈迦の例をあげて孝行の必要を説く。
⑤ 老人は、家来と貧女に都に帰り安倍晴明に占ってもらうように勧め、女が貧しいのは前世の因果によるものであると告げる。家来と女が都へ帰ると、老人の姿は消え失せたのであった。
⑥ 家来は女を連れて安倍晴明のもとへ向かい、貧女を占うように依頼。晴明は占いのために祈祷を始める。
⑦ 晴明は祈祷によって明らかとなった貧女の過去を告げる。幼くして両親や親類と死に別れた女は親を供養せず、一方で親は子を思うゆえに地獄の苦しみを受けていること、親の恩に報いることをしなかった貧しさに苦しんでいることが明らかとなる。
⑧ さらに晴明は、五部の大乗経によって親の菩提を弔えば、親は成仏し、女も豊かになり栄華を極めると述べる。そこで家来は親の供養をすることにし、親の墓を晴明に尋ねる。晴明は墓所をも占いで探し出し、家来と女を案内する。
⑨ 墓の前で女が供養をし、晴明は五部の大乗経を捧げて祈祷をあげる。
⑩ やがて風が吹き、ただならぬ雰囲気となり、貧女の父と母の霊が鬼の姿となって現れる。
⑪ 両親の霊は無間地獄の苦しみを訴えるが、大乗経の功徳によって兜率天に生まれ変わる。貧女も富貴の身となり宮中へ召されたのであった。