花軍(はないくさ)
① 都の男たちが秋の花を愛でるために伏見深草山に向かう。
② 伏見の里の沢辺に入り草花を眺めようとすると、女が声を掛ける。男がこの辺りの草花について尋ねると、女は伏見の菊は翁草と呼ばれて愛でられていると言う。さらに女は男にどの花を愛でているかと尋ね、二人は菊の美しさに心を寄せる。
③ 男たちが多くの美しい花々を手折って帰ろうとすると、女は女郎花を最初に手折るように言う。男は名所の花である白菊を先に手折ろうとする。女は夢の中で恨みのほどを花軍で表そうと告げて、夕方の女郎花の花の蔭に消え去る。
④ 男の夢に、女郎花の精が牡丹の精をはじめ、さまざまの花を率いて現れ、白菊の精や真垣の花々に戦いを挑む。
⑤ 戦いの中、翁草の白菊が声をあげ、戦いを終わらせる。花々の精は酒宴をなし、舞を舞う。やがて夢が覚め、花々も白菊の精も消え失せる。

